ラズベリーパイがよくわからないからとりあえず触ってみる会 | Doorkeeper
を思いつきで呼びかけてみたら意外と人が集まったので、イベント前日の今日に急いで最低限の初期設定をしているテツです。こんにちは。
私と同じように『ラズベリーパイって面白そうだけど何か全然わかんない。』という人に少しでも役に立てばを思い記事を書いています。

目的
ラズベリーパイへの SSH ログインと VNC でのデスクトップ操作をノートパソコンからできるようにする。
必要なもの
- ラズベリーパイ B+
- USB キーボード
- MicroUSB 電源ケーブル
- USB 電源アダプター
- Micro SD カード
- USB 無線 LAN 子機
- HDMI 接続できるディスプレイ
どのラズベリーパイを買うべきか
ラズベリーパイを買うときに種類が複数あるので迷うかもしれません。
- Raspberry Model A
- Raspberry Model B
- Raspberry Model A+
- Raspberry Model B+
の 4 つが主にあるようですが、プラスがついてないのは古いバージョンなので今から始める人は無視して良いでしょう。A+はB+の廉価版になります。何をするか具体的に決まっている場合はA+を選択するのもいいですが、私のように何をするか全然決まってないけど取り敢えず初めてみようという人間にはB+の方が良さそうなのでそっちにしました。
なお Amazon からでも購入できますが、公式の通販サイトRS Onlineからなら数百円ほど安く買えます。
ディスプレイ
ラズベリーパイで使えるタッチパネルの7インチの専用ディスプレイなどもあるのですが、HDMI 接続さえできれば何でも良いので、普通の PC 用ディスプレイやテレビに HDMI 接続があれば大丈夫です。
その他のパーツの注意点とか
USB 無線 LAN の子機は必須パーツとして挙げられてないことが多いのですが、毎回ラズベリーパイを触るときにキーボードとディスプレイを繋ぐのはめんどくさすぎるので無線 LAN 経由で操作をするために必須になります。
その代わりに USB キーボードは初期設定以外には必要無くなりますので、ラズベリーパイ以外で使わないなら友達などから貸してもらえれば買う必要はありません。
あとマウスもリモートデスクトップを使うなら必要ありません。無くても初期設定はできますので。
OS インストール
まずは OS のインストールを行い、次に無線経由ですべての操作ができるようにします。
必要なファイルの準備
ラズベリーパイは専用の Linux ディストリのRASPBIANという OS を SD カードにインストールして使います。他のディストリも使えるようなのですが、慣れてない時はまず基本に忠実に行くのが一番です。変な設定を初めから試みて苦しい思いをするのは個人の自由なのでそういうのが好きな人はぜひそちらを選んでください。見てる側としてはソッチのほうが楽しいので!
さて、そのRASPBIANのインストールにはNOOBS(New Out Of the Box Software)というものを使います。
[Donwloads のページ][11]からNOOBSをダウンロードして展開します。NOOBS LITEもありますが、無印のほうを選択してください。
そして[SD Card Formatter][12]をダウンロード&インストールします。ページの下の方に Windows か Mac かを選ぶところがありますので選択して、それから規約に同意(Accept)するとダウンロードが始まります。
Micro SD カードの準備
ダウンロードしてきた SD Formatter を使い SD カードのフォーマットを行います。ちゃんと SD カードが入ってるドライブが選択されていることをよく確認しておきましょう。
専用のソフトを使わず単純にフォーマットするだけでも大丈夫な気がしますが、おとなしく従っておきます。
フォーマットが終わったらNOOBS_v1_3_11.zip(バージョンによって数字は変わります)の展開した中身を SD カードにコピーします。展開した時にできるNOOBS_v1_3_11自体はコピーせずディレクトリの中身だけなことに注意してください。
コピーが終わったら MicroSD カードをパソコンから外してラズベリーパイにセットします。
Raspbian のインストール
あとはディスプレイとキーボードをつないでから電源を入れると自動的にインストール画面が立ち上がります。この時に無線 LAN アダプタも取り付けておくとインストール時に自動的に認識してくれます。
Shift キーで OS を選択して、iでインストールできます。『SD カードの中身が全部消えるけどかまへん?』と聞いてくるのでconfirmするとインストールが開始されます。
インストール中、画面の下にキーボード選択が表示されているのでlを押して日本語を選択しておきましょう。
インストールが終わるまで 30 分ほどかかりますので、コーヒーでも飲んでるといいでしょう。私はコーヒーを Macbook に飲ませてしまったことがあるので今回は飲むのをやめておきました。
インストールが終わって Linux の初期画面が流れて、しばらくしたらSetup Optionsが表示されますので何も変更せずにFinishをキーボードの→で選択して Enter で決定します。
そうすると CUI モードでRasbianにログインできます。またstartxと入力してEnterを押すと GUI の画面が立ち上がります。
以上でRasbianのインストールは終了です。
初期設定ではユーザー名はpi、パスワードはberry
無線 LAN でネットに繋ぐ
やっとネットに繋げます。ネットに繋がってない Linux なんてゴミですからね。こういうことを言うとマサカリが大量に飛んできそうですが私にとってはゴミなんです。
無線 LAN アダプタは指していれば自動的に認識してくれるはずです。まだ USB に刺していなかったらsudo shutdown -h nowで電源を落として USB に差し込んでもう一度立ち上げましょう。
アダプタが正常に認識されてるかどうかはsudo iwlist wlan0 scanすると近くの WLAN がすべて表示されるのでわかります。
無線 LAN の設定ファイルを
sudo vi /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
で開いて
network={
ssid="Wifiの名前"
psk="Wifiのパスワード"
}
を追記しましょう。viの使い方がわからなければnanoを使ったほうが良いかもしれません。
設定を保存して数秒待てば自動読込されるはずなのですが、されない時はsudo ifdown wlan0,sudo ifup wlan0 で無線 LAN のインターフェースを再読み込みすれば OK です。
正常に接続できてるかどうかはifconfig wlan0と打ってinet■ ■ ■ ■ 192.168.1.10などのアドレスが割り振られてるかどうかで確認できます。■ ■ ■ ■は本当はアドレスと表示されてるはずなんでしょうが、私の環境では文字化けしちゃってました。
Windows や Mac から Raspberry に SSH 接続する
ここまで来たら後は SSH で接続するだけです。先ほどのifconfigで表示されたローカルアドレスを使って
$ ssh pi@192.168.1.10
と同じローカルネットワーク内の PC から接続すれば完了です。
Windows で私はcygwinのsshを使っているのですが、一般的にはputtyの方が定番なのでそちらを使っても OK です。
http://www.chiark.greenend.org.uk/~sgtatham/putty/
初回接続時は登録されてない接続先なので大丈夫かどうかを聞かれるのでyesと答える必要がありますが、次回以降は必要ありません。
ここまで進むと後の作業はすべてノートパソコン経由でできますのでラズパイにキーボードやディスプレイのケーブルを繋ぐ必要がなくなります。
それでは今回の記事はここまでにします。次回は[VNC を使ってラズベリーパイのデスクトップ環境をノートパソコンから操作][13]できるようにする方法を解説します。
それではみなさん楽しい Raspberry Pie 生活をお過ごしください。 ノシ